貨車

ぼくは 国鉄時代に生まれた貨車。
かつては 日本全国を駆け回り、色々な荷物を運んでいた。
食料、資材、大切な荷物……ぼくの中に詰め込まれたものは数え切れない。
長い間、線路の上を走り続けた。
何度も何度も荷物を運び、ボディには傷が増え、錆びも目立つようになってきた。
新しい貨車が登場し、仲間たちは次々と処分され、スクラップにされたり、どこかへ売られていった。
「ぼくも、そろそろか……」と思っていたとき、 山に住むおじさん がぼくを買ってくれた。
それから、ぼくはこの場所にいる。
昔のように線路の上を走ることはできない。
車輪や連結器は外され、もう動くことはないけれど…… ぼくには新しい役目ができた。
「物置」として第二の人生を送っている。
鉄の体は だいぶ錆びてボロボロ になってきたけれど、
もともと丈夫に作られているから、まだまだ頑張れる。
おじさんが荷物を取りに来るとき、ぼくは 心の中で「おはよう」って挨拶してる。
静かな山の中で、風の音を聞きながら、のんびりとした日々を過ごしている。
たまに、昔のことを思い出すこともある。
ガタンゴトンと走っていたあの頃。
毎日忙しく働いていた日々。
仲間たちのことも、ふと思い出す。
だけど、みんなそれぞれ道がある。
ぼくは、ここで。
もうしばらく、この場所で頑張るよ。
かつては 日本全国を駆け回り、色々な荷物を運んでいた。
食料、資材、大切な荷物……ぼくの中に詰め込まれたものは数え切れない。
長い間、線路の上を走り続けた。
何度も何度も荷物を運び、ボディには傷が増え、錆びも目立つようになってきた。
新しい貨車が登場し、仲間たちは次々と処分され、スクラップにされたり、どこかへ売られていった。
「ぼくも、そろそろか……」と思っていたとき、 山に住むおじさん がぼくを買ってくれた。
それから、ぼくはこの場所にいる。
昔のように線路の上を走ることはできない。
車輪や連結器は外され、もう動くことはないけれど…… ぼくには新しい役目ができた。
「物置」として第二の人生を送っている。
鉄の体は だいぶ錆びてボロボロ になってきたけれど、
もともと丈夫に作られているから、まだまだ頑張れる。
おじさんが荷物を取りに来るとき、ぼくは 心の中で「おはよう」って挨拶してる。
静かな山の中で、風の音を聞きながら、のんびりとした日々を過ごしている。
たまに、昔のことを思い出すこともある。
ガタンゴトンと走っていたあの頃。
毎日忙しく働いていた日々。
仲間たちのことも、ふと思い出す。
だけど、みんなそれぞれ道がある。
ぼくは、ここで。
もうしばらく、この場所で頑張るよ。