新幹線の車体:物の気持ち

写真と一緒に

新幹線の車体

塗装が剥がれた新幹線の車体
毎日、ぼくはみんなを乗せて走っている。
時速300km以上で、日本中を行ったり来たり。
乗る人たちは「速い!快適!」なんて言うけど、こっちはなかなか大変なんだよ。

雨が降れば、粒が弾けるたびにチクチク痛いし、
雪の日は冷たい風が全身を叩きつける。
トンネルを抜けるたび、空気の壁が「ドンッ!」と体にぶつかるし、
線路脇から舞い上がる砂や埃も、地味にダメージを与えてくる。

もちろん、毎日しっかり洗車してもらってるから、汚れは落ちる。
でも、傷は……消えないんだよなぁ。

長年走り続けていると、ぼくの体もボロボロになってくる。
皮膚みたいな塗装はひび割れて、剥がれかけてるところもある。
「そろそろ塗り直してもらえないかなぁ?」
なんて思いながら今日も走るけど、まだその気配はないみたい。

ピカピカの新車の仲間たちを見ると、ちょっと羨ましくなる。
でも、ぼくだってまだまだ走れる。
だからこそ、そろそろ塗装を新しくして、もうひと踏ん張りしたいな。

ねぇ、そろそろ塗り直しの時期じゃない?
ピカピカに生まれ変わる日を、楽しみに待ってるよ!