ペットボトル:物の気持ち

写真と一緒に

ペットボトル

潰れたペットボトル
さっきまで、ぼくの中には冷たい飲み物が入っていた。
君が喉を潤し、「ふぅ、美味しかった!」って満足した顔をしてくれたのを、ちゃんと覚えてるよ。

そして——その役目が終わると同時に、ぼくはギュッと潰された。
ペシャンコになって、ぐにゃぐにゃの形に。
でも、どう? これ、ちょっとアートっぽくない?
光を受けて、まるで彫刻みたいに見えるでしょ?
潰されたって、美しくいられるのが、ぼくの誇りなんだ。

明日、ぼくはリサイクルに出される。
そう、ここからが新しいスタート。
今度は何に生まれ変わるんだろう?

またペットボトルになるかもしれない。
もしかしたら、服の繊維になって誰かの体を包むかもしれない。
あるいは、公園のベンチになって、みんなの憩いの場になるのかも。

形は変わっても、またみんなのそばにいられる。
そう考えると、ワクワクするよ。

じゃあ、またね!
どんな姿で会えるかはわからないけど、その時はよろしくね!